NICU、GCUで撮影をしたカメラマンの気持ち
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NICU、GCUで撮影をしたカメラマンの気持ち

NICU、GCUで撮影をしたカメラマンの気持ち

今回は私が前から強く想っている「夢」について書かせて頂こうと思います。

私が子供の写真を撮りたい、と決めた時から一番強く想っていた夢がありました。

それは「NICUやGCUに入院している子供たちを撮りたい」ということ。

なぜそういった強い想いが、未だ褪せずにあるのかをお話ししていきたいと思います。

現在、私には2人の子供がいます。
実は2人とも未熟児で出生していて、NICUとGCUを経ています。

※NICUとは新生児特定集中治療室は、病院において早産児や低出生体重児、または何らかの疾患のある新生児を集中的に管理・治療する集中治療室である。NICU の略語で呼ばれることが多い。日本では1970年代頃から導入が進んだ。
(引用元:ウィキペディアより

※GCUとは「Growing Care Unit」の略。「 継続保育室」「回復治療室」「発育支援室」など、さまざまな訳語が当てられています。 NICU(新生児集中治療室)で治療を受け、低出生体重から脱した赤ちゃん、状態が安定してきた赤ちゃんなどが、この部屋に移動して引き続きケアを受けます。
(引用元:コトバンク〜GUUとは〜より

長女の時も次女の時も、出産前に私が絶対安静を要する病を患ってしまいました。

出産前も出産後も私自身、長い入院生活が必要でした。

その長い入院生活中にも、未熟児で生まれた我が子はNICUに入院中、もちろん別々の部屋で過ごす毎日。

離れているからか「本当に産んだんだろうか?」と実感が湧かずにいた日もありましたし、「我が子は大丈夫なのだろうか?」と不安に駆られる日もたくさんありました。

通常、出産した翌日に母子同室が始まりますが、もちろんそれもないため、とても憧れていましたし、夜中に隣から聞こえる赤ちゃんの泣き声にとても寂しい気持ちになりました。

「早く会いに行きたい」「歩けるようになったら、会いにいけるだろうか」という気持ちが抑えきれず、夜中に1人で歩く練習もしていました。
(結局そのせいで血圧が上がり、車椅子で5分だけ面会させてもらいました。)

今思うと、本当に母は強しですね。

NICUへ行くと「いつでも来ていいですからね。」とは言われますが、車椅子移動だったため、旦那さんや看護師さんと一緒じゃないと行けない状況でした。

そんな中、私の支えとなったのは頑張って生きてくれている我が子の「写真」。

我が子がいたNICUでは携帯の持ち込みが禁止されているため、デジカメや一眼レフカメラでないと写真が残せない状況でした。

旦那さんが撮ってくれた十数枚の写真を、夜中寂しくなると何度も何度も見返しました。
すると何故だかふと安心するんですね。

寂しさはもちろん消えませんが、「この子も頑張っているから、私も頑張ろう」と勇気が湧いてきました。

その頃から

「私のような寂しい想いをしているお母さん達はたくさんいる。そのお母さん達にも支えや勇気を送りたい」と強く思うようになりました。

我が子がGCUに移ってからは
・初めての抱っこ
・初めての授乳
・初めてのゲップ
・初めての沐浴
・初めてのお着替え

本当にたくさんの「初めて」がありました。

そのたくさんの「初めて」は旦那さんがカメラに綺麗に残してくれて、今では私の宝物です。

この「初めて」を得るまでにたくさんの不安や壁がありました。

でもたくさんの苦労があったから、この「初めて」はとても輝いて見えたんだと思います。

私の「初めて」を通して、

「私もたくさんのお母さん達の初めての瞬間を残したい。きっとどのお母さんもキラキラした表情をしているはず。それも逃さず残していきたい」と、またさらに夢への想いが強くなりました。

私のこの夢は、大変難しい夢だと思います。

医療機器や衛生面、いろんな部分で壁があることでしょう。もしかすると一生叶わない夢で終わる可能性も十分にあります。

ただ、自分の経験を通して生まれた夢や想いは、並大抵の気持ちじゃないことは確かです。

願い続ければ夢は叶う、と言いますが、本当にそうであって欲しいと思いながら、、、。

キラキラ輝く家族の初めてを、大事に大事にシャッターを切れる日が来ることを願っている今日この頃です。

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